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JIS A 4201:2003/受雷部システムの保護空間

受雷部システムの保護空間
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●受雷部システムによって得られる安全空間
 雷撃理論により、雷が侵入できる部分と侵入できない部分の境界があることがわかった。雷が侵入できない空間のことを、ここではLPSの保護空間と呼ぶ。この領域には、雷の侵入はないため落雷することはない。
 雷撃理論によって得られた保護空間の表し方を以下に3つ紹介する。





●回転球体法
 最も基本となる手法である。雷の先端を球体の中心として、放電限界範囲を球体で表している。突針の保護空間を表すと上図のような形状になる。
 回転球体法とは、2つ以上の受雷部に同時に接するように又は1つ以上の受雷部と大地とに同時に接するように球体を回転させたときに、球体表面の包絡面から被保護物側を保護範囲とする方法で球体の半径は、JIS A 4201:2003の表1のR(m)により決まります。
 平行2条の水平導体を受雷部とする場合、2条の水平導体の外側の保護範囲は、水平導体1条の場合と同じになりますが、この内側の保護範囲は基本的に回転球体法によって求めるのが適切です。2条の水平導体間の距離が回転球体半径(雷撃距離)に比べて小さければ、その内側の保護範囲は大きく、水平導体間の保護範囲は、2条の水平導体に接触する球体表面の包絡面から内側の範囲になります。

●保護角法
 保護角法とは受雷部の上端から、その上端を通る鉛直線に対して保護角を見込む稜線の内側を保護範囲とする方法で、受雷部の上端の高さに応じた保護角はJIS A 4201:2003の表1により決まります。
 保護の対象となる建築物の陸屋根の部分では、陸屋根から受雷部上端までの高さをJIS A 4201:2003の表1のhの値として保護角法が適用できます。これは、広い大地上の被保護物に対応する受雷部は大地面からの高さでその保護範囲を算定するのと等価な考え方を適用できることによるものです。

●メッシュ法
 メッシュ法とは、メッシュ導体で覆われた内側を保護範囲とする方法で、そのメッシュ幅はJIS A 4201:2003の表1の値以下にしなければなりません。
 メッシュ導体は、受雷効果を主目的とするものであることから、建物外壁面に布設するメッシュの形状は必ずしも網状を構成する必要はなく、平行導体を構成すれば保護効果は同等です。

一般事項
・雷撃が被保護範囲に侵入する確率は、受雷部システムを適切に設計することによって大幅に減少する。
 受雷部システムは、次の各要素又はその組み合わせによって構成する。
 a)突針
 b)水平導体
 c)メッシュ導体

配置
・受雷部システムの配置は、JIS A 4201:2003の表1の要求事項に適合しなければならない。
・受雷部システムの設計に当っては、次の方法を個別に又は組み合わせて使用することができます。
 a)保護角法
 b)回転球体法
 c)メッシュ法

JIS A 4201:2003表1 保護レベルに応じた受雷部の配置
保護レベル 脅威レベル 回転球体法の
球体半径R(m)
保護角法の適用高さh(m)
*印は回転球体法及びメッシュ法だけを適用しなければならない。
メッシュ法のメッシュ幅L(m)
h≦20m
α(度)
h≦30m
α(度)
h≦45m
α(度)
h≦60m
α(度)
h>60m超過
α(度)
T



20m
25度
5×5m
U
30m
35度
25度
10×10m
V
45m
45度
35度
25度
15×15m
W
60m
55度
45度
35度
25度
20×20m
備考1:Rは、回転球体法の球体半径。
備考2:hは、地表面から受雷部の上端までの高さとする。但し、陸屋根の部分においては、hを陸屋根から受雷部の上端の高さとすることができる。

                                               
 
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