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JIS A 4201:2003/雷保護システム用語集

雷保護システム用語集
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用語 解説・備考・補足
落雷(Lightning flash to earth) 雲と大地間の大気に発生する放電で、1回以上の雷撃を含む。
雷撃(Lightning stroke) 落雷における1回の放電。
雷撃点(Point of strike) 雷撃が大地、建築物等又は雷保護システムと接触する点。
 備考:落雷は、二つ以上の雷撃点をもつことがある。
被保護物(Space to be protected) この規格に従って雷の影響に対して保護しようとする建築物等の部分又は範囲。
雷保護システム
(Lightning protection system(LPS))
雷の影響に対して被保護物を保護するために使用するシステムの全体。これには外部及び内部雷保護システムの両方を含む。
 備考:特別の場合、雷保護システムは外部雷保護システム又は内部雷保護システムの片方を指すことがある。
外部雷保護システム
(External lightning protection system)
受雷部システム、引下げ導線システム及び接地システムからなるシステム。
内部雷保護システム
(Internal lightning protection system)
被保護物内において雷の電磁的影響を低減させるため、外部雷保護システム(ELPS)に追加する全ての措置で、等電位ボンディング及び安全離隔距離の確保を含む。
等電位ボンディング
(Equipotential bonding)
内部雷保護システムのうち、雷電流によって離れた導電性部分間に発生する電位差を低減するため、その部分間を直接導体によって又はサージ保護装置によって行う接続。
受雷部システム
(Air-termination system)
外部雷保護システムのうち、雷撃を受けるための部分。
引下げ導線(Down-conductor) 外部雷保護システムのうち、雷電流を受雷部システムから接地システムへ流すための部分。
接地システム
(Earth-termination system)
外部雷保護システムのうち、雷電流を大地へ流し拡散させるための部分。
 備考:抵抗率の大きい土壌において、接地システムは付近の大地への落雷によって土壌に流れる雷電流を捕そくすることがある。
接地極(Earth electrode) 大地と直接電気的に接触し、雷電流を大地へ放流させるための、接地システムの部分又はその集合。
環状接地極(Ring earth electrode) 大地面又は大地面下に建築物を取り巻き閉ループを構成する接地極。
基礎接地極
(Foundation earth slectrode)
建築物等の鉄骨又は鉄筋コンクリート基礎によって構成する接地極。
等価接地抵抗
(Equivalent earth resistance)
接地電圧と接地電流のピーク値の比。一般に、このピーク値は同時に発生しないが、接地システムの効率を表すため、この比を慣例的に使用する。
接地電圧(Earth-termination voltage) 接地システムと無限遠大地間との電位差。
雷保護システムの"構造体利用"構成部材
("Natural" component of an LPS)
その目的のため特別に設置したものではないが、雷保護機能を果たす構成部材。
 備考:この用語の使用例を次に示す。
  −"構造体利用"受雷部
  −"構造体利用"引下げ導線
  −"構造体利用"接地極
補足
 "構造体利用"構成部材は、IEC規格では"natural"componentであるが、ぴったりした訳語が見当たらないため、意訳して構造体利用の語を用いた。この語の中には例えば、引下げ導線としての鉄骨、鉄筋や基礎接地極等構造体のほか、建物屋上の手摺やフェンス等は構造体ではないが、受雷部として用いるものも含まれる。
金属製工作物(Metal installations) 被保護物内において広い範囲にわたっている金属製部分で、配管構造物、階段、エレベ−タのガイドレール、換気用、暖房用及び空調用のダクト並びに相互接続した鉄筋等のように雷電流の経路を構成することができるもの。
ボンディング用バー(Bonding bar) 金属製工作物、系統外導電性部分、電力線、通信線及びその他のケーブルを雷保護システムに接続することができるバー。
補足
 ボンディング用バーの説明で用いている系統外導電性部分(extraneous conductive part)とは電気設備の部分を構成しない導電性部分のことで、建築構造体の金属製部分、ガス、水、暖房の金属配管設備等を指している(JIS C 0364-2-21の21.3.1参照)
ボンディング用導体(Bonding conductor) 離れた設備部分間を等電位化するために用いる接続用導体。
相互接続した鉄筋
(Interconnected reinforcing steel)
電気的に連続性があるとみなされる建築物等内の鉄筋組。
危険な火花放電(Dangerous sparking) 雷電流によって被保護物内に発生する好ましくない放電。
安全離隔距離(Safety distance) 危険な火花放電を発生しない被保護物内の2導電性部分間の最小距離。
サージ保護装置(Surge suppressor) 火花ギャップ、サージ抑制器又は半導体装置等、被保護物内の2点間におけるサージ電圧を制限するための装置。
補足

 IEC 61643-12:2002(低圧配電システムに接続するサージ防護デバイスの選定及び適用基準)では、サージ防護デバイス(Surge Protective Device)(SPD)と呼称している。
 「過度的な過電圧を制限し、サージ電流を分流することを目的とするデバイス。このデバイスは、1個以上の非直線素子を内蔵している。」
 備考:"Protective"及び"Protection"に「サージを防ぐ」という意味の場合は、防護と表し、「サージから守る」という意味の場合は、保護と表した。但し、慣例的に用いている用語については、保護又は防護を従来どおりの表記とした。
 IEC 61312-1:1995 (雷による電磁インパルスに対する保護−第1部:基本的原則) (対応JIS規格は、JIS C 0367-1:2003)では、サージ保護装置(Surge Protection Device)(SPD)と呼称している。
 「電路に伝搬する過電圧及び電流を抑制する装置で、ギャップ、バリスタ、ダイオード、フィルタなどを含む。」
 日本では、一般に、アレスタ、避雷器と呼称されている。
試験用接続部(Test joint) 雷保護システム構成部分の電気的試験及び測定を容易にするために設置した接続部。
被保護物から独立した外部雷保護システム
(Extemal LPS isolated from the
space to be protected)
雷電流の経路が被保護物に接触しないように受雷部システム及び引下げ導線システムを配置した雷保護システム。
補足
 被保護物から独立した外部雷保護システムは、受雷部システム及び引下げ導線システムを被保護物から離したものをいい、接地システムは両者を共通にしたもの離隔したものの両方が含まれる。接地システムを共通にすることは、両システムの等電位化を目的としたもので、これは従来のわが国の規格では独立避雷針及び独立架空地線が接地システムを含めて外部雷保護システムを被保護物から隔離するように規定していたことと異なっている。
被保護物から独立しない外部雷保護システム
(Extemal LPS not isolated from the
space to be protected)
雷電流の経路が被保護物に接触して受雷部システム及び引下げ導線システムを配置した雷保護システム。
一般建築物等(Common structures) 商業用、工業用、農業用、公共用、住宅用等普通の用途に使用する建築物等。
保護レベル(Protection level) 雷保護システムを効率に応じて分類する用語。
 備考:保護レベルは、雷保護システムが雷の影響から被保護物を保護する確率を表す。
系統外導電性部分
(Extraneous conductive part)
系統外導電性部分は、次のとおりである。
−建築構造体の金属製部分
−ガス、水、暖房などの金属配管設備
−絶縁されていない床及び壁
ボンディング回路網(Bonding network) システムの露出導電性部分をボンディングする導体の回路
共用接地システム
(common earthing system)
外部雷保護システム(LPS)を含み,建築物等の相互接続された金属製設備で,接地極システムに接続されたもの。
接地基準点(ERP)
[earthing reference points (ERP)]
共用接地システムとシステムのボンンディング回路網とを1か所で行った接続点。
環境領域(Environmental zone) 電磁気的条件が定義された領域。
雷電流(Lightning current) 雷撃点における電流。
雷による電磁インパルス(LEMP)
(Lightning electromagnetic impulse)
障害発生源としての雷による電磁インパルスの電流及び電磁界。
雷保護領域(LPZ)
(Lightning protection zone)
雷の電磁気的環境が定義され,保護された領域。
局部的ボンディング用バー
(local bonding bar)
隣接する雷保護領域の境界で施すボンディング用バー
長時間継続雷撃
(long duration stroke)
電流の継続時間(波頭部の10%値から波尾部の10%値までの時間)が10数ms超過,かつ,ls未満の雷撃。
短時間継続雷撃
(Short duration stroke)
電流の波尾長が1ms未満の雷撃。
 
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